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はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2020年2月

皆様、こんにちは。
はせくらみゆきです。
お元気でいらっしゃいますか?
私は元気にしております。

時は2月の一番寒い時期かと思いきや、
ここフィレンツェも暖冬で、
温かな冬となっております。
雪は降ることなく、
日中は暖房もいりません。

ただ、一カ月ぶりに部屋に戻ってきたときには、
冷え冷えと冷えていて、夜は布団(薄い)の中で、
ダウンジャケットを着て寝たものでした(笑)。
けれども三日後ぐらいにはすっかりあったまっていて、
部屋全体がほわっと温かくなっていました。
石で出来ている建物だからだと思うのですが、
日本とはやはり違うなぁと思いました。

ところで違うといえば、八百屋さんの雰囲気。
こんな感じです。

好きなものを、好きなだけ手に取って、
籠に入れて、店員さんに渡します。
そうすると、一つひとつ秤にかけて、値段を知らせてくれます。
イタリアは野菜が安くて、
両手に一杯抱えきれないほど買ったとしても、
6ユーロ(700円ちょっと)ぐらいでしょうか。

新鮮な野菜は、昔食べたような味がします。
そうか、野菜ってこんな味だったんだと思い出しながら、
いつから日本は「くせある」野菜の味が消えちゃったんだろうな?
と、思ってしまいました。
聞くところによると、スローフード発祥の地でもあるイタリアは、
案の定、食にうるさくて、添加物や農薬の規制なども、
とても厳しいようです。
Bio(オーガニック野菜)の意識も高く、
日常の中に根付いています。
面白いなぁと思ったのは、なんでもオリーブオイルと塩、
バルサミコ酢をかけて、食することです。
サラダもお肉も、おかずもそれ(笑)。
なので、素材がよくなければ美味しくないので、
素材にこだわっているのかなぁ? なんて思いました。

さて、先日私はフィレンツェのあるサロンにて、
ピアノとバイオリンのサロンコンサートに行きました。
やはり音楽はいいですね。
心がふわりと広がります。
そんな心地よい調べを聞きながら、
ここの人たちに、雅楽を聞かせたらどう思うのだろうと、
妄想が膨らんでいました。

きっと人生初の音に、驚きをかくせないことでしょう。
西洋の音のどこにもない、オリエンタルで、かつ宇宙的な音。
不協和音が、さらなる拡がりと深みを出すオリジナルの世界。

シンメトリー(対称性)な美しさを追求した西洋人にはないであろう、
アンシンメトリー(非対称性)な美しさを持つ雅楽の世界は、
わかりやすいシンメトリーを超えた、揺らぎの中から生まれる、
より高次の世界観であることを感じました。

その響きを良しとする日本人の
心の繊細さとこころねの高さを思いました。
どうか、今の時代にあっても、
その麗しき心を忘れずに、
物事の美しさを見つめられる眼を持ちたいと思っています。

余談になりますが、
そんなことを思っていたら、
日本の古代のエネルギーとどうしてもつながりたくなって、
思わず、縄文の土器を描いてしまいました。
これはその絵の一部です。
アカデミアの先生にみせたら、
なんじゃこれは? といわれ、
ひたすら謎な顔をされました(笑)。

きっと、2月末に行われる、
新春の集いの講演会では、いろいろなエピソードと共に、
タイムリーなお話ができると思います。
海外での「ウィルス対策」情報をはじめ、
移民局でのトホホな体験など、
異国での発見と気づきから学ぶ、
日本再発見についても分かち合えたらと思っています。

(新春の集いと万葉ツアーの詳細はこちらです)
https://www.akenoutagagaku.com/shinshun2020/

さて、今月の雅楽をご紹介致しますね。
今月は、雅楽といえばこの曲、という程に有名な、
越天楽をご紹介します。
ただし、調子が盤渉調なのです。

雅楽には、「時の声」というものがありまして、
調子(西洋の楽器になぞらえると、
ト長調とかハ長調とか、といったものです)がかもしだす
音の雰囲気と季節感を結び付け、調子を楽しもうというものです。

平安時代の楽書では、

春は双調(そうじょう)、
夏は黄鐘調(おうしきちょう)
秋は平調(ひょうじょう)
冬は盤渉調(ばんしきちょう)

と綴られており、調子が変わることによって、
季節の移ろいを表しているのです。

というわけで、皆さんもよくご存じの、
平調での越天楽もここでご紹介しておきますね。

聞き比べて、いかがですか?
同じ曲とは思えないほど、雰囲気が違いますよね。
なぜこんなにも違うのか、
その理由については諸説あり、
まだ定かではないようです。

また、この楽曲は、管弦のみの雅楽であり、
舞はありません。

誰でも一度は聞いたことがあるであろう越天楽。
最初のフレーズを聞いたとたんに、あっという間に、
平安の雅な世界に飛びそうなこの曲を、
私は時折、「ヒーリングミュージック」として(笑)、
聞いております。

さあ、今月も、心穏やかに、
朗々と進んでまいりましょうね。
手洗いうがいはしっかりしながらも、
明るい心持ちで、高い時空と共振して過ごしましょう。
どうぞお元気でお過ごしくださいませ。

はせくらみゆき

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