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はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2021年3月

皆様、こんにちは。お元気でいらっしゃいますか。
毎日少しずつあたたかくなって、春の訪れを感じますね。
和らいだ風を感じるだけでも、なんだか幸せな気分になるのって、
まるで私たちの身体の中にも、
春咲く花のような心があって、その心から、
ふっくらとした芽が出てくるのを、喜んでいるような…、
そんな気もするのですね。

ちなみに、「春」の「はる」は、「張る」から来ていて、
植物の根っこも、芽も、葉っぱも、大きく手を広げながら、
しっかりと「張っている」様子をさすといわれています。
ということは、私たちも、
未来に赤々とした希望の灯をともし、
上昇の想いに包まれると同時に、
今できること、やれること、下準備なども、
着々とこなしていって、「張り」の力を
確かなものにしていくといいよ、
ということではないかと思っています。
おまけに「春」は「苦味」でもありますしね!
苦い…けれども、身体にいい。
苦い…けれども、それは確実に自分を成長させてくれるもの。

そんな、ちょっと心に苦みを覚える出来事も
あるやもしれませんが、
出会いと別れのきわまる月―弥生三月を経て、
ますます私たちは、強く、優しく、伸びやかに、
成長していくんだろうなと思います。
共に、進んでいきましょうね。

さて今月の雅楽をお届けします。
今月は、春らしく「春庭花」(しゅんでいか)という名の舞楽です。

左方の平舞(ひらまい)であるこの楽曲、舞人さんたちの、
お衣装も美しく、お土の上に花がさいているような感じがいたしますね。
特徴的なのは頭にさしているかわいらしいお花です。
きっと小鳥になって、上から見下ろしたら、
お花が舞っているように、
見えるんだろうなぁとおもうと、
「いと、みやび」(笑)そのものですね。

ちなみにこの楽曲を一帖のみ舞う場合のことを、
「春庭楽」と呼び、二帖まで舞うと、
「春庭花」と呼ぶのだそうです。

この二帖がまさに、花が咲く様を表していて、
今と同じように、いにしえの人たちも、
こうして春の訪れを心から喜び、愛でていたのだと思います。

私が雅楽を好きな理由の一つとして、
時空を超えた音楽の美しさもさることながら、
楽曲を通して、
変わるものと変わらないものの、
しっとしとした質感が、言葉を超えて流れてくるからです。

この楽曲に関しては、
成立自体は、7世紀の中国で生まれ、
日本に渡ったのは、桓武天皇の時代の8~9世紀と
いわれています。
…となると1000年の時を超えて、
受け継がれてきた、ということになるんですね。

いにしえ人が、どのような想いで、
この舞を見て、感じ、心を寄せていったのか、
などに想いを馳せるだけでも、
時間軸と空間軸を超えて、
意識の世界が拡がっていきそうです。

心はいつも自由です。
どこにも縛られることもなく、
制限も限界もないもの、それが心であり、
意識の自由度でもあります。

どうぞ、小鳥になったり、蟻になったり、
あるいは龍や鳳凰になって、
天地を自由にかけめぐることもできる、
意識という魔法の杖を使って、
春の庭の花のごとく、
色とりどりの喜びの花を、
心の中から咲かせていってくださいね。
今月も、最後までお読みいただき、
誠にありがとうございました。
皆様、お元気でお過ごしくださいませ。

はせくらみゆき

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