皆様、お元気ですか。
あっという間に七月となりました。
令和三年の後半が始まったわけです。
はやいものですね。
昨日は夏越の大祓でしたので、
きっとまた皆様も、清々しく浄められた、
新しい文月が始まったことと思います。
文月という名前ですので、
よければ、気になる人にメッセージを送ったり、
お便りをしたためてみるのも良いと思います。
これからますます、人との繋がりが
大切になってまいります。
心を通わせる誰かとの交流は、
あなたの心を温かくさせ、
生きる希望へと繋がり、
喜びの気持ちを膨らませますので、
ぜひ、されてみてくださいね。
さて、私の方は、
先月、仕事で伊勢神宮へと立ち寄る機会がありました。
その際、外宮と内宮をお参りしたのですが、
今回、とりわけ印象的だったのは、
外宮の入口付近にある、せんぐう館をとりまく、
勾玉池の中にある石舞台を見学した時でした。
石舞台には、まるで五十音をかたどったような枠があります。
その静謐な枠を見ていると、五十音が想起されます。
というのは、五十音はそのまま、神名(かな)と呼ばれる、
それぞれの神様が宿る宮でもあるからなのです。
そして、舞台をかたどっている枠は、田んぼの型でもあり、
同時に、五十音という仮名(神名)の枠であると直覚したのでした。
ちなみに枠のことを、ワクムスビノカミと呼び、
ワクというフィールドをしっかりと調え結ぶことで、
それぞれの個性ある神様が宿ることが出来ます。
このワクムスビノカミからお生まれになった尊き神が、
外宮の主祭神でありますトヨウケノオホカミさまでいらっしゃいます。
穀物の神様であられるトヨウケノオホカミさま。
いのちをやどり、はぐくみ、育てていく、
大いなる女神に護られ、
天には明々と照らすアマテラスオホミカミの女神様にも護られ、
私たち臣民は、大安心の中で生かされているのだと感じます。
昨今の何かとあわただしく、不安定な世の中ではありますが、
まずは、心を磨き、場を調え、心も身体も空間も、
すっきりと、清々しい状態でいることを心がけること。
ここからがすべてのスタートのような気がいたします。
具体的に、どう調えていくかというと、
意識を「中今」において動く、ということを
心がけていくことです。
そうすると、今、必要なことが必要なように起こり、
また、その出来事に対して、どう対処していったらよいかも、
自然と身体が動くかたちで、行動することが出来るようになります。
解釈や謎解きは、それ以降でいいのです。
起こっている最中に、起こった理由を探すことは、
かえって本質から遠ざけ、エゴを増幅するようになってしまいますので。
その時々に意識を置いて、
その時々に完結していく。
そんな意識のありかたで、動いていかれると、
あとに荷物を残さない、すっきりとした
在り方、生き方ができるのではと感じます。
…といいながら、私も自分に言い聞かせて、
書いているのですけれどね(笑)。
お互いに、精進していきましょう。
では今月の雅楽をご紹介いたします。
今月の雅楽は、青海波です。
源氏物語の中でも光源氏が舞ったとされる右方の名曲。
ゆったりとした時の流れの中で、
青き海に白波が立っている、
雄大な風景をイメージしていただけたら嬉しいです。
コロナがあってもなくても、
地球は何事もなく廻っていて、
季節は巡り、
鳥も花も虫も元気です。
私たちも、自然界の一部として、
明るく強くほがらかに、
過ごしてまいりましょうね。
それではどうぞお元気で。
今月も佳き時をお過ごしくださいませ。