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はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2022年10月

皆様、こんにちは。お元気ですか?
空高く、秋風が心地よい季節となりました。
これから読書の秋、旅の秋など、内側も外側も充実し、
過ごしやすい時期が続きますので、この機会を十全に楽しんで、
佳き日々をお過ごしくださいね。

さて、私の方は先月中旬に、
九州の阿蘇にございます、幣立神宮へとお参りに行きました。
九州のヘソにたっているともいわれる幣立神宮は、
カムロギ・カムロミの神様を祀られる大変古い神社といわれています。
そこには樹齢一万五千年といわれる檜の巨木がそびえており、
心静かに黙想していると、はるか昔にいざなわれる感覚となる、
不思議さと懐かしさのある聖地です。

そこでたたずんでいると、
ふと故郷の歌を口ずさんでみたくなったので、
小声で一番から三番まで歌っていました。

ふるさと

兎追いし かの山 小鮒釣りし かの川
夢は今も めぐりて 忘れがたき ふるさと

如何にいます 父母(ちちはは)
恙なしや 友がき 
雨に風に つけても 思い出ずる ふるさと

志(こころざし)を果たして いつの日にか帰らん
山は青き ふるさと 水は清き ふるさと

ゆっくりと思いを込めながら歌っていると、
自然と熱いものがこみ上げてきたのですが、
その時に気づいたことがありました。

それはこの歌の歌詞は、
四層の重層構造になっているのではないか、ということを。

一つ目のフェイズは、いわゆる目に見えるふるさとです。
青々とした緑と美しい川の流れる豊かな自然のあるふるさとが、
私たちのもともとのふるさとなんだよ、というもの。

二つ目のフェイズは、ご先祖様を想うふるさとです。
大自然の営みの中で、調和的に生きてきたご先祖様たち。
長い長い年月をかけて、ムラ・ノラ・ハラを完成させ、
祖先の祖霊を始め、森羅万象を尊びながら生きてきたご先祖様たちの、
尊き働きの末裔として、今此処へ居ることの感謝。
そうした「ふるさと」を想う心が、目に見えるふるさとの次にある、
段階的なふるさとであると思います。

三つ目のフェイズが、
「地球」そのものが、私たちの故郷なんだよ、という巨視的な視点です。
美しき緑の星、地球。美しき水の星、地球。
大いなる生命をはぐくみ、人をはぐくみ、あらゆるすべてをはぐくんできた、
母なる星―地球が、私たちの故郷であり、
実にかけがえのない尊いものの中にいることを感じとる「ふるさと」の視点です。

そして最後―四つ目のフェイズが、
この地球を目指して、私たち一人ひとりの命が、ミコトとなって降り立ち、
美しい緑の星、水の星を護りながら、自らの使命を完遂していくという意味での
ふるさとです。

「こころざしを果たして
いつの日にか帰らん」

この言の葉を静かに染み入らせながら、
明るく強く朗らかに生きていきたいなと改めて思いました。

おりしも、この故郷の歌が、雅楽でも演奏されておりましたので、
今月は是非、世界一古いオーケストラ―雅楽バージョンでの、
ふるさとの演奏をお楽しみください。

笙と篳篥と竜笛の三管のみにて奏でられている、
胸に染み入るふるさとの演奏です。

ちなみに、笙は天から差し込む光の音色と言われ、
篳篥は地の音色として、人の声、地上の声を表すとされています。
また、竜笛は天地を行きかう龍の鳴き声として、両者をつなぐものとされています。

これらの音を聞くのは…私たち一人ひとりの鼓膜を通して受け取っています。
そんな私たち一人ひとりが、いわば一つの宇宙である、と考えるのです。
そう捉えて演奏を聴くと更に感慨が深まるのではないでしょうか。
どうぞお楽しみくださいね。

尚、今月は、上旬に秋の集いがございまして、
石上神宮や大神神社に参拝したり、お食事交流会や講演会などがあります。
当メルマガをご覧の方からも、ご参加されることになりまして、
今からとても楽しみにしています。
また、このような企画もさせていただきますので、
その際はぜひともご参加くださいませ。

それでは皆様、お体にお気をつけてお元気でお過ごしくださいね。
赤心(あかごころ・せきしん)に戻って、共に朗らかに過ごしましょう。

あけの会代表 はせくらみゆき 拝

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