サンプルイメージ

はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2022年12月

皆様、こんにちは。お元気ですか?
月日の経つのは早いもので、あっという間に師走ですね。
これから年末に向けて、何かと忙しくなると思いますが、
どうぞお体にはくれぐれもご自愛くださいませね。

さて、先月、当会社団法人では、
新嘗祭の翌朝に催行されました行事―出雲大社御奉納がありました。
会設立から八年目となった本年、無事御奉納を終えましたことを、
心より、嬉しく有難く思っております。

おかげさまで、その後すぐに、出雲大社様の公式サイトにて、
(社)あけのうた雅楽振興会の奉納の様子をアップして下さいました。
https://izumooyashiro.or.jp/archives/hounou/9574
終えた後の集合写真での笑顔が、皆、晴れ晴れとしていますね(笑)。

当会の会員様たちは、皆が素人であり、ただただ、
真っ直ぐ、真っ新な心で、天の御心に沿うよう、お役に立ちたいと思われ、
この活動に参加してくださっております。
会員の皆様におかれましては、全国から定期的に集い、
神職作法の先生であり、舞楽の達人でもあられる
河内国一宮枚岡神社の宮司先生よりご指導を受け、研鑽をつんでまいりました。
昨年の伊勢に引き続き、今回の出雲奉納を終え、
ここまれこれたことの奇跡を想うと、ただただ感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。

もちろん「あけの会」は舞楽を舞うことだけが目的の会ではなく、
和心を実践をもって体感すべく、舞楽を始め、狂言や作法、
歴史や文化の探求など、さまざまな伝統文化を学びつつ、
私たち一人ひとりが「和の体現者」として、
次世代へと継承していくことを、目的としています。
その中でももっとも注力しているのが神楽を通しての和の学びであります。

このささやかなる活動を通して、
和して結びて開きとて…と歌詞(むすびうた)のごとく、
一人ひとりの和心が、人と人、自分の内と外、人と暮らし、環境、世界を結び付け、
そこから何かが結ばれ、産まれ、産霊(結び)をもって、
新しい世界や次の展開が生まれ、和楽の世界を共創できたらと願っています。

来年の活動の一つとしましては、
さらに進化をとげた「むすびうた」・「むすび舞」に挑戦することになりますし、
新しいお仲間の方々も加わり、常に「とこわか」でみずみずしくありながら、
和心の学びを続けていけたらと思っております。
もし、会の活動にご興味のある方は、お仲間になって頂けますと嬉しいです。
とはいえ、いきなりちょっと…という方は、時折募集しております、
研修会などにご参加され、ぜひ、体験していただければと思います。

ではここで、話題をガラリと変え、今の時候にあう、
お話を少しさせていただきますね。

それは師走の恒例行事―「大掃除」のことです。
ただでさえ忙しいのに…もう大変だなぁ、と思われるかもしれませんが、
この師走月に行う大掃除は、ただのお掃除ではないんですね。

実はこの大掃除、結構歴史は古くて、すでに平安の御代から行われていたとのこと。
冬至の暖房器具は火鉢や囲炉裏だったので、そこからは「煤(すす)」が出てしまい、
天井や壁などが、黒ずんで汚れてしまうのですね。

そんな煤を払うために、宮中で行われていた行事が始まりのようです。
もっとも江戸時代になると、江戸幕府が12月13日を煤納めの日として、
江戸城の大掃除を行うようになったといわれています。
その行事が庶民にも伝わって、今に至るというわけです。

今では「煤」は出ませんが、この「煤払い」は、汚れを落として、
厄払いするという意味も兼ねているので、単に物理的な意味だけではなかったんですね。

この中に流れている、わたしたちの美意識(精神性)とは何かというと、
「私たちは皆、本来、真っ新な尊い存在である」
という考え方が根付いているから、ということになります。

そして、生きていればどうしても気枯れ→穢れ(けがれ)が積もりたまっていくので、
それを払って(祓って)、払って(祓って)、清浄にし、
元のピカピカのまっさらな私たちに戻りましょう、
という無意識の考え方が、影響しているのではないかと思っています。

また、もう一つの考え方・在り方としては、不浄になった空間を、
清浄なものに調え、浄めてから、新しき年神様をお迎えしようという意識です。
そうして結界よろしく注連縄を張り、門松をたてて、お正月様(年神様のことを、
お正月様ともいうのです)をお迎えするわけです。

そう、家が「神域」となるということですね。
つまり私たちの家が、そしてその家に住まうその人も含めて、
「神様」だった、ということにも繋がるのです。

…というわけで、神様もお働きになる(天照大神は機織りをされたり、田を耕していますね。
他の神々もそれぞれのお役を司っております)日本にて、
名を与えられたお一人おひとりの神々である私たちも、
気持ちよく師走を駆け抜けて、清々しき新年を迎えたいものですね。

それでは最後に、大掃除が弾む(かもしれない)和楽をお届けします。
個人的にお勧めなのは…三味線の音色でございます(←えっ!?)
初めて三味線を津軽で聞いた時、もう、心臓がバクバクするような、
勝手に涙があふれてくる、魂の揺さぶりを感じました。
以来、時々三味線の音色が大好きになり、時折、聴いているのですが、
和風ロックともいえる、三味線のリズムと音の響きは、
実は、何か作業している時も合うんです。

で、みゆきおススメとして、まずは、高橋竹山先生の三味線。
まさしく王道! といった高貴な音色でゴザイマス。

もう少しリズムに乗る感じがお好みであれば、やはり吉田兄弟でしょうか?

音色が素敵すぎて、思わずお掃除の手が止まるかもしれませんが(笑)、
和の響きをバックにおうちの中を磨き清め、
心も身体もおうちも、ピカピカにしてしまいましょうね。

それではどうぞお元気でお過ごしくださいませ。
本年もお世話になりました。また来年もよろしくお願い致します。

はせくらみゆき 拝

謡バージョン「あけのうた」冒頭 コチラをクリック!
雅楽バージョン「あけのうた」冒頭 コチラをクリック!
和心を学ぶあけの会メルマガ
入会のご案内〜詳しくはこちら
ことのは通信
CD「ことほぎ」の購入はこちら
七福神祝詞
▲ あけのうたを通じて心の岩戸を開いてくれる神社 枚岡神社
▲ はせくらみゆき オフィシャルHP
はせくらみゆきオフィシャルブログ▲ はせくらみゆきオフィシャルブログ