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はせくらみゆきのマンスリーことのは通信

あけの会 マンスリーことのは通信2024年4月

皆様、こんにちは。お元気ですか?
春爛漫の温かな季節がやってきました。
地域によってはまだ寒いよーというところもあると思いますが、
風は確かに春を告げていて、
柔らかな風の匂いや質感を感じるたびに、
なんだかほっこりと幸せな気持ちになります。

今、我が家のベランダからは、
もうすぐ咲きたいよー(笑)といっている、
桜のつぼみが膨らんでおりまして、
毎日窓を開けるのが楽しみになっています。

桜が咲いたら咲いたで、実際は、ベランダのお掃除が大変なのですが、
薄紅色の柔らかな桜の花びらが落ちている風景は、
なんとも雅で麗しいものです。
四季のある国に生まれた贅沢は、一年を通して楽しめますね。

今月はあけの会で、大事にしているご奉納を控えておりまして、
会員一同、少し緊張気味であります。
けれども、この緊張感もありがたきもので、
静かなる喜びがじわーんと湧き上がってきます。
お稽古や和の学びを通して、御霊磨の場を与えられているということは、
本当に有難いことだなぁと思います。

そんなあけの会の学びとして、
毎回、丁寧にやるものがあります。
それが、「おじぎ」なのです。

日本式の礼―「お辞儀」は日本独特のものですが、
首を相手側に差し出すこの姿は、無防備になる、とういことでもあり、
敵意もなく、相手に心を手向け、敬意を示すといった態度を、
一つの所作として表している姿でもあります。

古くは魏志倭人伝の中にもあるのですから、
その歴史は2000年近くもあるのですね。
なんとも長い歴史に支えられた
「お辞儀」スタイルであったのでしょう。

そんなお辞儀=礼の姿を研修会で大切にしているのですが、
会では神道用語の言葉をもって学んでいます。
神社参拝にも役立つと思いますので、
お伝えさせていただきますね。

まず、神様に対しての礼は「拝」と申します。
あの二礼二拍手の礼は、「拝」の礼だったのです。
そんな「拝」は、神様の御前にての最も礼節のあるお辞儀の仕方で、
90度直角に体を折り曲げます。
縦の90度と、横の90度、このクロスの状態が、
天と地の統合や、火と水の統合として、象徴的に体をもって表されるわけです。
ですので、なるべくピシッと緊張感を持った背骨のまま、
90度を保ち、感謝の祈りをささげた後で腰をすーっと戻します。
その時の手は、ちょうどひざがしらを包むようなかんじです。
(手のひらを膝小僧に充てると、自動的に90度になります)

次に敬意を示す礼があります。それを専門用語では「深ゆう」と呼びます。
こちらは拝礼の直前や直後に行う礼です。
手は、膝の少し上ぐらいの位置で、角度は45度ぐらいです。
間としては半呼吸ぐらいですが、いずれにしても祈りはしっかり届けます。

最後に動作の直前直後や、正式参拝の時に、
玉ぐしなどを受け取るときなどに行う礼がありまして、「小ゆう」と申します。
こちらの礼は、体ごと約15度傾けて、
いったん間をおいてから、スッと戻します。

…ということで神社参拝時にも役立つ、用語解説コーナーでした。
体に沁み込み自分のものとなるにはやはり時間が必要ですが、
美しき礼を通して、美しき心も磨かれるのではと思います。
何か一つでも参考になることがあれば嬉しく思います。
また、ご興味がある方は、会にて様々な学びをご一緒できたらと思います。

それでは次に、今月の雅楽をお伝えします。
今月の雅楽は、宮内省式部寮雅楽課による、
「太平楽急」(たいへいらくのきゅう)です。

天皇即位の礼では「萬歳楽」と並ぶ、
有名な武舞の一つですが、そのなかの「急」のパーツを、
音源のみで聴く動画となっております。
そのため、心と耳で感得していただけたらと思います。
とりわけ高音の音色は、魂を貫くような響きではないかと思います。
私の大好きな雅楽でもあります。ぜひお耳を傾けてくださいね。

最後になりましたが、季節の変わり目でございますので、
どうぞお体にはお気をつけて、
お元気でお過ごしくださいませ。 弥栄!

あけの会代表 はせくらみゆき 拝

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